<前回のまとめ>
「説得力を持たせるためには、論理的であるかどうかが重要です。論理的であるとは、話の流れが縦につながっているか(縦の論理)、また、漏れやダブりがないか(横の論理)ということです。」という内容でした。
●プレゼンで聞き手に説得力を持たせるためには、論理的であることが重要というのは前回、お伝えした通りです。これを補足するなら「聞き手の視点に立って構成を考えましょう」ということです。
●さらに、説得力を持たせるためのコツとして、今回は『言葉』について説明します。というのは、プレゼンを実施する際、言葉を選ぶというのは、当たり前のようでいて忘れ去られていることが多いからです。
●しかし、説得力を持たせるためには、言葉選びがとても重要なのです。特に注意したいのが英語を使う場合です。例えば、「SCM、CRM」などの英語の頭文字をとったもの、あるいは「コア・コンピタンス、レバレッジ」などの英語をカタカナ表記したものです。
●このような言葉は巷に溢れています。そこで、これらの言葉を使って以下のような発表をした人がいたとします。
・CRMを実現するためにコアコンピタンスに資源を集中
・SCMによりレバレッジを最大化
●こんな発表を聞いたら「なんのこっちゃ?」と思いませんか?分るようで分らない。日本語なのか、英語なのか、何なのか?聞き手は置いてけぼりです。もちろん同じ知識を持った人が聞き手であれば問題はありません。何の疑問もなく理解できるからです。
●しかし、聞き手が同じ知識を持たない場合、言葉がすり抜けるだけで腑に落ちない状態になるはずです。これでは説得力を持たせることは不可能です。
では、なぜ、このような発表をしてしまうのでしょうか?その内面は、以下ではないかと想像します。
1.発表者が新しい概念を的確に表現する日本語が思い浮かばない
2.発表者が新しい概念を理解したため、使いたい
3.発表者が難しい言葉を使って聞き手より優位に見せたい
4.発表者は、聞き手のことなど考えていない
●どれか一つということではなく、これらが複雑に入り組んでいるのかも知れません。では、それぞれ具体的にどのように対処すればよいのでしょうか?
1.発表者が新しい概念を的確に表現する日本語が思い浮かばない
⇒この場合、それでも日本語でうまく表現できないか考えてみましょう。
それでも見つからない場合、発表の際、その言葉の意味を説明する
ようにしましょう。
2.発表者が新しい概念を理解したため、使いたい
⇒自己満足なだけです。即刻止めて日本語でうまく表現できないか考え
ましょう。
3.発表者が難しい言葉を使って聞き手より優位に見せたい
⇒最悪です。即刻止めて日本語でうまく表現できないか考えましょう。
4.発表者は、聞き手のことなど考えていない
⇒言語道断です。何のためにプレゼンをやるのか改めて考えましょう。
そして、日本語でうまく表現できないか考えましょう。
●いずれにせよ、聞き手のことを考慮して言葉を丁寧に選び、使うことです。なぜなら、プレゼンでは表情や服装と同時に言葉が重要なコミュニケーションの要素なのです。
自分が使いたい言葉を使うのでなく、聞き手が理解できる言葉で翻訳して説明することです。そうすることが説得力を持たせることにつながります。
※CRM:Customer Relationship Management
企業が顧客との間に、長期的・継続的な「親密な信頼関係」を構築す
ることで、顧客のベネフィットと企業のプロフィットを向上させることを
目指す総合的な経営手法
※SCM:Supply Chain Management
生産から最終需要にいたる商品供給の流れに参加する部門・企業の
間で情報を相互に共有することで、プロセスの全体最適を目指す経
営手法
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