<前回のまとめ>
「人は見た目が9割というが、それを鵜呑みにしてはいけない。ビジネスプレゼンならロジックが重要なのです。詳しくは、神奈川大学の平野先生のコラムをご覧ください。
⇒http://www.invenio.jp/column/newrelease01_m.html」
という内容でした。
●前号の平野先生のコラム、読んでいただけましたか?
ビジネスプレゼンでは見た目ではなくロジックを重視せよというのは改めて勉強になりました。プレゼンのノウハウを伝える方って沢山いますが、見た目が勝負という人とロジック勝負という人がいる訳ですから聞いている方は困りますよね。
●でも、こういうことって最後は自分の判断だと思います。ロジック重視と言われても「俺はやっぱり見た目にこだわる。それで100回やって100回とも成功している。」という人も中にはいるはずですから。
●つまり、最後は自分の判断を大切にした方が良いと思うのです。最近、そんなことを強く感じています。
−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−
●先日、渋谷でセミナーを開催しました。ご参加いただいた皆様、ありがとうございます。その時の質疑応答で「杉田さんの過去の失敗事例から教訓を教えてもらえないか?」という質問がありました。
●質疑応答の時に少しお応えしましたが、メルマガの皆さんにも改めてご紹介させていただきます。
●1.方向性の確認
まだ、入社5年目ぐらいでした。メーカーの営業の方(50代)から依頼されて企画書を作成していた時のことです。
一週間ぐらいかけて資料を作成し内容確認のために打ち合わせに行きました。資料はまだ完成ではなく、第1案というレベルです。相手も一人、こちらも一人です。
●しかし、少し見るなり「全然違う。こうじゃないよー。何やってんだよ!」と叱られました。方向性がズレていたのです。そして、私の目の前で、その営業の方がパソコンを取り上げ、自らパソコンに入力しながら「1.目的、目的の1つ目は○○を実現すること。2つ目・・」と作り直されたのです。
●これはショックでした。一週間の作業がムダだったということです。遊んでいたわけではないですよ。一所懸命やったけどムダだったのです。その場にいるのが恥ずかしくて穴があったら入りたいという心境です。
●しかも最悪なのは、その営業の方から企画書を代行作成する代わりにお金をいただいていたのです。例えるなら、レストランに食事に行ってあまりに料理が不味いから自分で厨房に入って食事を作ってそしてお金を払うようなものです。これってコックとしては立場がないですよね?
●原因は、経験不足もありますが、やはり、方向性の確認を怠ったことです。作業を開始する前に完成イメージを共有していればこのような事態には陥らなかったと思うのです。しかし、当初はどのように方向性の確認をすればよいのかすら分かっていませんでした。
●そこで、これを回避するために工夫したのが、以下の3点です。
・サイトのStep1 で紹介している「ヒアリングシート」を用意し書き込む。
・構成が完成した段階で確認する。
・下書きが完成した段階で確認する。
プレゼン資料を段階を経て作成しているのは、このように他の方と確認を取りながら進むことができるため、自分にとっても相手にとっても有効なのです。
●これは決して代行作成の時だけではないですよ。皆さんも上司から突然、プレゼンを依頼された時、最終イメージを早い段階で上司と共有してください。
そうでないと私のように穴を探すことになりますよ!!(^^;)
●このような経験を経て、作業を開始する前の段階で最終イメージを描くということがとても重要だと思っているのです。そのためサイトやセミナー等でもしつこく「方向性を確認しましょう」と繰り返し説明しています。
−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−
●2.情報の膨らませる
2つ目の失敗は、これも初期の頃、メーカーの営業の方から企画書の作成依頼を受けた時のことです。まだパワーポイントが世の中に存在しない頃で企画書や提案書というのは、WORDで作成していました。
●私の周りは、皆、プログラマだったので参考になる企画書や提案書もありません。そこで本屋で「企画書の作り方」のような本を読んで、なんとなくと理解したのです。
●それでもこれが全然、うまくいかないのです。うまくいかないなんてものではありません。「途方に暮れる。」とはこんな心境なんだと思いました。それでもヒィヒィ言いながら作成して提出しました。
しかし...2秒でボツになりました。(^^;)
●当時は、まったく分かりませんでしたが、今となっては原因が分かります。
・手順の不理解
・情報を膨らませられていない
●大雑把にいうと経験不足なのですが、まずは手順が分かっていなかったのです。本を読んで頭では理解しているつもりでも身体で理解していない、そんな感じです。手順については繰り返し資料を作成し、身体で覚えるしかないと思っています。
●そしてもう一つ重要なのが情報の膨らませ方です。1つの事柄を10に膨らませる能力です。例えば会社説明のプレゼンをやるという場合、当時の私なら
「会社名、住所、電話番号、事業内容、社員数など」
会社のパンフレットに掲載されているような情報しか思い浮かばないのです。それ以上、何が必要なのかさえ、さっぱり思いつきません。
●しかし、今なら
・事業内容の中でアピールできるものを1つピックアップしよう
・過去の実績を掲載しよう
・社員の声を掲載しよう
・取引先も掲載しよう
など、情報を膨らませることができます。
●ただ、これが意外に難しいものです。何もないと思ってしまうと何も見つからないのですが、何かあると思うと色々と見えてくるのです。これについては「パワープレゼンテーションhttp://tinyurl.com/lnq73」の中で右脳と左脳では役割が違うのだという記述があり、すごく納得できました。
●簡単に説明すると自由に発想を膨らませるというのは右脳の働きで、左脳は論理や理性など制御する働きを得意としているというものです。「会社説明といってもうちの会社は何も特徴がない。」といってしまうのは、右脳を生かした創造的な発想が機能していないからだということです。しかし、当時は、そんなことはまったく分かりませんでした。
●これらの経験からセミナーでは、収集した情報はまず吐き出しましょうと説明しています。つまり右脳をフル活用しましょうということです。そうでないと構想を開始すると左脳の制御が強くなり自由な発想が閉ざされてしまうからです。
(次号へ続く)
|