<前回のまとめ>
「9/11の衆議院選挙に向けて各政党からマニフェストが公開されました。この中で自民党と民主党のマニフェストについて、次の3つの観点から確認しました。1.”マニフェスト3原則”が明確か、2.構成が分かりやすいか、3.泣けるメッセージが含まれているか、という点です。その結果、マニフェストは民主党の方が優れています。」
という内容でした。
●9/11に実施された衆議院選挙は、自民党の”大勝”でしたね。マニフェストでは、民主党の方が上だと、前回のメルマガでお伝えしましたが、そういったところではなく、小泉首相から「郵政民営化に賛成か、反対か」という判定を委ねられたこと「自民党の郵政反対派を駆逐する」など、強行なまでの改革の本気度に期待が集まったのだと思います。
●今回の選挙を前後して、小泉首相、および現内閣の人気が上昇中ですね。私もインターネットで公開されている小泉首相の演説を聴きましたが、なかなか泣ける演説で、大いに共感しました。
●小泉首相の街頭演説の動画と要旨がインターネットで公開されています。
⇒動画:ブロードバンド用(300Kbps)
※光ファイバー、ADSL、CATVなど
http://www.jimin.jp/jimin/movies/movies/yuuzei0821_300.asx
⇒動画:ナロードバンド用( 56Kbps) ※電話回線など
http://www.jimin.jp/jimin/movies/movies/yuuzei0821_300.asx
⇒要旨:テキスト
http://www.jimin.jp/jimin/info/sousai/enzetsu170820.html
●今回は、小泉首相の演説内容ではなく、そこに隠されている演説のテクニックのうち、皆さんが実際にプレゼンをする場合に応用できるものをいくつかピックアップして、ご紹介したいと思います。
●1.テーマが明確である
まず、最初に取り上げたいのが「テーマが首尾一貫している」という点です。街頭演説を見る限り、一貫して「郵政民営化」のことだけを繰り返し演説しています。あたり前のように思われるかもしれませんが、重要な点です。よく他人のプレゼンを見ていて、色々なことを伝えながら「結局、何が言いたいのだろう?」と思うことがあります。あれは、自分が何を伝えたいのか明確でないことが原因です。
⇒実際に皆さんがプレゼンをする場合、例えば3つのことを伝えたい、としても、これらを包含する1つのメッセージを抽出して絞り込むべきです。そうでなくとも、聞き手は自分が思っている以上に聞いていないものです。そのため繰り返し同じことを伝えた方が聞き手の心に残るものです。
●2.簡潔で力強いメッセージで表現する
小泉首相の特徴として、この「簡潔で力強いメッセージ」での表現が上手というのがあります。
・郵政民営化は、改革の本丸である
・民間にできることは民間に
・官僚主導から民間主導へ
など、簡潔で力強く、分かりやすいメッセージです。「言葉は力だ」と、ある著名な方が言っていましたが、その通りです。簡潔で力強いメッセージは、聞き手の心に残り、何度も繰り返されることで潜在意識にすりこまれるのです。
⇒これを悪用する人が後を絶ちませんが、重要なテクニックであることは間違いありません。自民党は「改革を止めるな。」、民主党は「日本をあきらめない」をキャッチフレーズとしています。皆さんも同じようにプレゼンの主張を一言で表現すると「XX」だ、の「XX」を埋めていただきたいのです。
●3.具体的である
演説を通じて特徴的な例が、数字で表現している箇所です。
・郵便局員は、26万人。短時間公務員(12万人)を合わせると38万人
・警察官は、25万人
・自衛隊は、24万人
・外務省は、世界中の公務員を合わせても6,000人
という具合に、他を引き合いにだして、郵便局員がいかに多いのか、ということを浮かび上がらせています。他との比較がなく、例えば「郵便局員が38万人は多いでしょう?」と言われただけでは、多いか少ないか判断がつきません。しかし、比較対照を提示されることでその判断ができるのです。
⇒実際のプレゼンでも同じように、曖昧な表現ではなく、できるだけ客観的な数値で表現した方が説得力がでます。「売り上げを上げたい。」というより「売り上げを昨年度と比較して15%上げる。」と言った方がずっと、説得力がでます。
●4.重要な言葉を強調する。
これも一つのテクニックですね。
・官尊民卑の...
というところで使われています。よろしいでしょうか?「かんそんみんぴの..」ではなく、「かんー、そんー、みんー、ぴーの... 」と、少しテンポを遅くして表現されています。こうすることで「ここを強調したいのだ」ということを明確化にしているのです。紙面で強調を表現する場合、フォント変えたり、フォントサイズを大きくすることが可能です。しかし、演説の場合、視覚に頼れないため、あえてテンポを変えることで浮き立たせるのです。また、強調したい言葉の前後に少し間を置くというのも効果的です。
⇒私も多くのプレゼンを見てきましたが、抑揚がなく、ただ単調に説明が続くだけのものを見ることがあります。これはメリハリのないプレーンなテキストファイルを見るのと同じで退屈です。言葉でコンントラストを明確にするため、重要な箇所は、テンポを変えてみましょう。
●5.熱がある
もう説明の必要はないですよね?テクニック以上に重要なのが「熱意」です。「気持ち」です。小泉首相の演説(動画)を見ると「本気だな。」と感じます。実際、郵政民営化反対の議員を公認しませんでしたし。テクニックがまったくないのも困りますが、それ以上に伝えたい気持ちがないと何を言っても心に響かないものです。
⇒プレゼンにも様々な種類のものがあるので、すべてプレゼンで熱を込める必要はないと思います。しかし、事業プランの説明など、自らがリーダとなってプレゼンする場合などは、「必ず成功させるのだ」という気持ちを前面に出さないと、うまく行かないものです。
●以上、プレゼンで取り入れるべきテクニックをご紹介しました。この他にも声を張る、身振り手振りを交える、仮想敵を作って聴衆の見方になる、質問を投げかける、などのテクニックを見ることができます。ただ、これらを血肉にするには、やはり、実際にやってみるしかないですね。(^^;)
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