<前回のまとめ>
「プレゼン資料のデザインをセンスアップするには、4つの原則があります。(1)近接、(2)整列、(3)反復、(4)コントラスト、この4つの原則に従うことでプレゼン資料に限らず、あらゆる資料をセンス良く仕上げることができるはずです。詳細は『ノンデザイナーズ・デザインブック
Second Edition 』をお読みください。」という内容でした。
●『ノンデザイナーズ・デザインブック(http://tinyurl.com/5ayzd)』いかがでしたでしょうか?とても分かりやすくないですか?デザインって感覚的なものだと思いますが、それを論理的に説明してくれているところが嬉しいです。ただ、できれば同じテーマで日本人のデザイナーが日本語のフォントなどで説明してくれるとなお良いのですが...。
●前回は、デザインといってもレイアウトの基本原則を説明しました。今回はレイアウトの次といえば、やはり「色使い」だろうと思います。モノクロの資料よりカラーの資料の方が惹きつけられますし、読む気になります。ただ、配色というのは、化粧のようなものなので、まずはモノクロで資料を完成させてから、最後に配色することをお勧めします。では配色に関する8つの『コツ』を説明します。
●1.色をつけるポイントを選別する
モノクロの資料を目の前にして、まず最初に迷うのは、どこに色をつけるか?ということだと思います。すべてのオブジェクトに色をつけるのか、ある特定のものに色をつけるのか。この場合、やはり強調したい箇所に色をつけるのが基本です。全てに色をつける必要はありません。例えば、タイトル。あるいは表やグラフのポイントとなる箇所です。前回の原則を拝借するなら『コントラスト』をつけたい箇所です。
●2.寒色(青系の色)を基本とする
では、色をつけたい箇所が明確になったとして、そこに何色で塗るのかということですが、これは「寒色を用いなさい」というのはよく言われていることです。寒色とは、青系の色です。なぜ、寒色がよいのか?というと、多くの人に好かれる色=無難な色だからです。それで、具体的な手順としては、スライドマスタのタイトル箇所などをこの寒色で『反復』し、基本の色にするとこの後の配色がやりやすくなります。
●3.同系色を用いる
同系色とは、例えば、青の場合、紺や水色などです。なぜ、同系色を用いるのかというと、色がかち合わず、安定感があるからです。また、あまり多くの色を用いない方がセンスよく見えます。では、何が同系色なのか?というのが分かりにくいかもしれませんが、それも大丈夫です。パワーポイントでは、
・パワーポイントのツールバーの[書式]→[プレースフォルダ]→[色と線
]→[塗りつぶし]→[色]→[その他の色]
で確認することができます。
●4.薄い色を使う(原色は使わない)
よく、プレゼン資料で原色を用いる方がいますが、薄い色を用いた方がセンス良くみえます。原色は、『コントラスト』を明確にする場合に用いるべきで、すべてに原色を用いると、逆に何を強調しているのかが分からなくなるからです。そのため、薄い色を使うことをお勧めします。
●5.グレーをうまく使う
色というとどうしても何らかの色をつけたくなるものですが、あまり意味を持たない箇所には「グレー」を用います。メルマガNo.29
でご紹介した日産のプレゼン資料(http://tinyurl.com/bv7r4)をご覧ください。背景などに「グレー」を使い強調したい箇所を「赤」にするなど「グレー」を上手に使っています。
●6.色に意味を持たせる
寒色の同系色の薄い色を使ったとして、これ以外の色を使いたいこともあると思います。その場合、何気なく色をつけるのではなく意味のある色を用います。例えば、自分の会社を「青」とするなら、ライバル会社は「青」と反対の色「赤」を用いる。あるいは関連会社は青に近い色「水色」にするなどです。
●7.資料全体を通して配色する
もう一つ注意が必要なのは、これらの配色は、資料全体を通して統一するという点です。例えば「青」は、単純にイメージアップのためのもので「赤」は、問題点や課題などのマイナス要素であるなどです。もう一度、日産のプレゼン資料(http://tinyurl.com/bv7r4)をご覧ください。資料全体を通して「赤」がポイントになっていて「赤」を追えば、何を伝えたいのかが明確になっています。資料全体を通して『反復』させることがポイントです。
●8.印刷とプロジェクタで配色を変える
最後の注意点としては、出力先で配色を多少変える必要があるという点です。出力先の多くは以下の3つだと思います。
・パソコンのディスプレイ(CRT、液晶)
・カラー印刷
・プロジェクタ
しかし、注意が必要なのは、それぞれの出力先で色が微妙に違って見えることです。パソコンで最適と思った配色が印刷してみると濃い色だったり、プロジェクタで見るとほとんど白に見えることがあります。そのため、これは実際に出力して確認するしかないです。ただ、一般的にプリンタは薄い色、プロジェクタは濃い色を用いると大丈夫な場合が多いです。
●いかがでしょうか。もう一度、手順を整理します。まずはモノクロで資料を完成させ、その後、配色します。この時、最初にスライドマスタでタイトルなどを寒色を用いて『コントラスト』を明確にし、その後、ポイントとなる箇所を選別して、寒色と同系色、しかも薄い色で配色していきます。この時、あまり意味を持たない箇所にはグレーを用います。
●また、寒色と近い意味を持つものには、寒色と同系色を用いて(『近接』)、逆に寒色と反対の意味や強調したい箇所がある場合は、反対色を用いるなど、色に意味を持たせます。さらに、この配色をスライド毎にバラバラにするのではなく、資料全体を通して『反復』します。最後に、完成したものは印刷したりプロジェクタで投影して確認します。
●以上です。
ご覧いただいたように配色も前回の原則の中の『近接、反復、コントラスト』が通用することがお分かりいただけたでしょうか?
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