<前回のまとめ>
「私たちは日本人なので、日本語で会話をし、読み書きもし、意味も通じます。しかし、プレゼンテーションでは、言葉を正しく用いないと誤解を与えることがあります。中でも、目に見えない概念的な言葉を使用する場合、しっかりと意味を把握しないと聞き手に誤解を与えてしまうことになるので、注意が必要です。」
という内容でした。
●幕末、長州の吉田松陰の門下生であった、高杉晋作、伊藤博文らが、倒幕に動いたのは有名な話です。萩という片田舎の塾の講師であった吉田松陰の、何に若者達は惹きつけられ、行動していったのでしょうか?私には、確信していることがあります。
●前回のメルマガで、各章毎のタイトルをつける手順まで説明しました。次は、伝えたい項目を書き連ねていくだけです。その時、できるだけ図形で表現したいところですが、今回は、図形の表現は横において、書き連ねていく際の注意点について説明します。以下の4つです。
1.ないものを生み出す
2.タイトルに属する項目のみを記載する
3.箇条書きにする
4.箇条書きの順番に気をつける
●「1.ないものを生み出す」とは、例えば、”新製品のよいところは何もない”とか、”うちの会社の良いところは何もない”などと言わずに、何かよいところを見つけ出すのです。この時の『コツ』は、コップに半分の水の話と同じで、視点を変えればよいのです。
●話が変わりますが、先日、あるボールペン製造会社の方と話をした時、その方が、
「うちの会社が作るボールペンは、大会社のように費用をかけられる訳ではないので、大きな特徴がないのです。だからなかなか売れないのです。」と言われていました。
●しかし、「そんなことはないはず!!視点を変えるべきです。」とお伝えしました。黒く書ける、長時間使っても疲れない、インクが手につかない、など、「コップにはまだ半分水が残っている」のと同じように、視点を変えて、よいところを見つけるのです。
●私たちは、毎日、見ているものを空気のように感じてしまい、まるで価値がないものとして捉える傾向があります。しかし、プレゼンターは、この空気を払拭するのです。
●「2.タイトルに属する項目のみを記載する」とは、これもあたり前の話なのですが、例えば、章のタイトルを「目的」にした場合、そこに記載するのは、目的になります。あたり前ですよね?目的以外はありえません。
●しかし、実際にこれができていないものが多くあります。「目的」と「背景」という2つの章を立てたにもかかわらず「目的」に「背景」が混じっていたりすると、違和感を感じます。
●「3.箇条書きにする」とは、伝えたいことを長文で長々と記載するのではなく、項目を最大6個程度に箇条書きすることです。長文を書くとプレゼンの時にその長文を読まなければならず、プレゼンターではなく”資料の説明係”に陥ってしまうのです。
●そうならないように、箇条書きにし、プレゼンテーションの時に、項目を1つずつ説明すればよいのです。その方がずっとスマートです。
●「4.箇条書きの順番に気をつける」とは、箇条書きする際に、単純に思いつくままに書くのではなく、大所→局所へ、あるいは、外→内へなど、順番に意味をつけるのです。プレゼンテーションでは、常にこの流れの繰り返しです。聞き手を導くようにしなければならないので、何から書くのか?を常に意識する必要があるのです。
●ここまでをまとめると、結局、情報を整理しているだけです。しかも論理的に流れるように整理しているだけです。そうすることで聞き手の頭の中に違和感なく情報が伝わるようになります。
しかし、
●論理的に、美しく、整理されたプレゼンテーションが人の心に残るか!?というと実際は、そうではないのも現実です。ここが人間のおもしろいところですね。(^^;)
●こういう時にテクニックとして、敢えて”崩す”という方法もあります。例えば、本当に伝えたいスライドのところだけ手書きにするなどです。要するに敢えてバランスを崩して人の心に残すような方法もあります。
●しかし、結論として、このような方法もテクニックで対応しているだけです。単なる小技です。まやかしです。本当の意味で心に残る=泣ける!!プレゼンではありません。
●私たちが目指す真のプレゼンテーションはテクニックで対応するのではなく、”気持ち”で勝負すべきです。
・伝えたいのか?伝えたくないのか?
・本気なのか?本気でないのか?
・社会に役立つのか?役立たないのか?
・夢はあるのか?夢はないのか?
このような視点をバックボーンとして情報を整理するのです。両方が組み合わされば最強です。どんなに情報を論理的に整理しても気持ちがなければ、無駄です。
●幕末に生きた吉田松陰が高杉晋作をはじめとした多くの若者を決起させましたが、単に論理的で話が上手だった訳ではないはずです。そうではなく、吉田松陰は、
「本気だった。」
のです。その本気の熱に打たれて多くの若者が動いたと私は確信しています。論理的プレゼンテーションがよいのではなく、本気!!のプレゼンテーションを目指すべきなのです。 |