<前回のまとめ>
「情報を右から左へ流すだけで主張のないプレゼンを『トスプレゼン』という。トスプレゼンに陥らないためには、自分の主張を中心に”目的”を明確にすることです。」
という内容でした。
●今回のテーマは、「プレゼンに歴史あり」です。
あなたは、プレゼン資料を作成する前に、どこまで前提条件を押さえているでしょうか?「目的」は明確にした。「主張」も明確にした。これはNo.002でもお伝えしたとおり、最初に押さえるべきポイントです。
●しかし、それだけではまだ足りません。次にやるべきなのは「背景」の確認です。そもそもプレゼンを実施することになった背景は何なのでしょうか?
●これは人により状況は、様々だと思います。
例えば、
a.会社が新製品を発表したので、営業として顧客に対して新製品のプ
レゼンを行うことになった。
b.四半期毎に事業報告、事業計画をプレゼンすることになっている。
c.技術論文などの成果を上長の前でプレゼンすることになった。
など、他にも数え切れないくらいの状況があると思います。
●では、ここで「a.」の営業マンの立場で説明します。営業マンの立場としては、目的と主張は、大方、以下のようなものでしょう。
・目的:新製品を購入して欲しい。
・主張:新製品はお客様に大いに役に立つはずです。
●しかし、これだけでプレゼン資料を作成するには無理があります。しっかりと「背景」を押さえましょう。
例えば、
・その顧客に対して以前、プレゼンをしたことはあるのか?
・その顧客に対して競合他社は、入り込んでいないのか?
・競合他社が入り込んでいる場合、競合他社製品と比較した自社製品
の強みと弱みは何?
・その顧客の現状の事業戦略は何?何を目指しているのか?売上は
?利益は?
・その顧客の会社の沿革は?経営理念、経営方針は何か?
・その顧客は現状、何に困っているのか?
●つまり、プレゼンの聞き手(ここでは顧客)の情報をできるだけ多く集めるのです。目的や主張は、どうしても自社中心になりがちです。そのため、ここは冷静に聞き手が何を望んでいるのかを明確にする必要があるのです。
●このように書くととても難しく感じますね。もっと簡単な例で説明します。例えば、あなたが恋人の誕生日にプレゼントを渡したいと思った場合、目的や主張は、以下のようなものでしょう。
・目的:恋人に喜んでもらう
・主張:恋人のことが好きだ
となります。これだけの情報でプレゼントを買ったりしないですよね?もっと背景を押さえるはずです。
・恋人の好み、趣味は何なのか?
・逆に嫌いなものは何なのか?
・去年の誕生日に何をもらったのか?また、誕生日以外のイベント(クリ
スマスなど)に何をもらったのか?
・今、一番、欲しがっているものは何なのか?
などを事前に調査し、恋人が一番、喜ぶであろうものを買いますよね?それとなんら変わりません。恋人へのプレゼントと同じように顧客が望んでいるものを提案するのです。
●では、なぜ、恋人の場合は、そこまで考えられるのに、顧客のことになるとそこまで背景を調べないのでしょうか?それは、単純な話です。
「気持ち」がこもっていないからです。(T_T)
恋人の場合は、心から「喜んでもらいたい!!」という気持ちがこもっているので、一生懸命考えるのです。しかし、顧客の場合、「仕事だから」ということで、なかなか気持ちがこもらないのです。だからこそ、気持ちをこめて取り組む必要があるのです。
●ちなみに、プレゼンテーション(Presentation)とは「贈り物」という意味もあります。
# □ヾ(・o・)へぇへぇへぇ〜...
●ここまでくるともうお分かりだと思いますが、目的や主張を整理しただけでは、的外れのプレゼンを行う可能性があるのです。そのために「背景」を押さえる必要があるのです。
●さらにもうひとつ、上記の例は「a.」の営業マンの立場でしたが「b.」の場合はどうでしょう?この場合、顧客ではなく、自社の背景を押さえる必要があります。
・今年度の事業目標は何なのか?
・昨年度の事業計画、事業報告はどのようなものか?また3年前は?
5年前は?
・そもそも自社の事業戦略、事業ドメインは何なのか?
・もっと遡って自社の経営理念や経営方針は何なのか?
などです。こうなるとプチ経営者ですね。
このような背景をもとに現時点で”ベスト”のプレゼンを行うのです。
●このように背景を押さえることである事実が見えてきます。それはプレゼンは、過去や未来と決別したところに存在するのではなく、その線上に存在する、ということです。
|-------過 去-------||----現在----||-------未 来-------|
→---○-----○-----○-----★-----○-----○-----○---→
○:事象や出来事
★:プレゼンテーション
ちょっと堅いですかね。
●でも、ご理解ください。あなたのプレゼンは、過去とつながっていますか?また、未来とつながっていますか?過去や未来を無視したところの浮遊したプレゼンはありえません。
”プレゼンに歴史あり”
●以上、今回は、プレゼン資料を作成する前には、目的と主張だけではなく、「背景」を押さえましょう。そうでないと、恋人はあなたのプレゼントを受け取ったとしても全然、喜んでくれません、という内容でした。
あれっ!? (^^;)??? |