アビリーンのパラドックス

'09.11.17

なぜ組織は「イノベーション」をつぶすのか?(エイドリアン・ブラウン著 ファーストプレス刊)

(ここから)
個人が特定の思考パターンに陥るように、集団にも「集団思考」というものがある。これは、メンバー各自は不合理だと思っているのに、集団としてはその行動をとってしまうという現象だ。集団思考の最も端的な例は「アビリーンのパラドックス」と呼ばれるものである。

ある昼下がり、老夫婦と娘夫婦が家でゲームをして楽しんでいた。やがて父親が「アビリーン(85q近く離れた場所)で夕食というのはどうだろう」と言った。娘は「あら、いいわね」と答えた。娘婿は「いいですね。お母さんも賛成ですか」と言った。母は「もちろんよ」と答えた。

道中は暑く、長かった。食堂に着いてみると、料理はまずかった。4時間後に家に帰り着いた時には、全員が疲れ切っていた。

母親は「本当は家にいたかったけれど、みんなが熱心に言うから一緒にいったのよ」と本音を言った。娘婿も娘も、行きたくなかったが、みんなのために行ったという旨のことを話した。そして父親は「ちょっと言ってみただけだったんだ、みんなが退屈そうだったから」と言った。

1人1人は家にいる方がいいと思っていたのに、誰もそれを言い出せず、楽しい午後を台無しにしてしまったのである。

人間は、自分がそれに賛成かどうかは別にして、「集団に合わせなければならない」と感じる傾向がある。
(ここまで)

会議にありがちなことですね。
いつも「アビリーンに行っていないか?」を心に留めておきましょう。

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